What constitutes our life?

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#8. 目標のアップデートを怠らないこと

みなさん、日頃何か目標を設定するとき、どんなことを大切にしていますか?朝その日にやるべきことを確認する、年末年始に1年の目標を決める、あるいは1年以上の継続が必要なことを決める等々、目標を設定する瞬間はたくさんあるのではないでしょうか。 海外留学という文脈でも、目標設定はとても重要なことだと思います。ただ、長期留学の場合、目標設定と同じくらい大切なことが「目標のアップデート」ではないかと思います。 今回は、留学生活がマンネリ化してしまい1ヶ月ほど悩んでいた私の経験に触れながら、目標のアップデートについて書いてみようと思います。 1. 留学生活のマンネリ化 留学生活が始まって7ヶ月ほどが経ったころ、私の場合これは修士1年目の2学期後半に当たりますが、悪い意味で大きな気持ちの変化がありました。 それ以前は、自分の目標に向かって一生懸命取り組み、leave my comfort zone している感覚がしっかりあり、かなり充実感や達成感を感じながら生活していました。ところが、2学期後半を境に、退屈に感じている時間が徐々に増えていることに気が付きました。「退屈」という言葉が正しいかわかりませんが、「何かにチャレンジする意気込みはある、留学生活に飽きたというわけでもない、でも次目指すべきレベルを見失い、迷子になっている」というような感覚でした。 プライベートに関して、人間関係は大切にできている感覚はしっかりあり、友達とカフェで6時間カフェラテとクロワッサンのみで喋り倒すこともあるくらい充実していました。2学期目のベースはスロバキアのニトラでしたので、ひと月に1度か2度東欧を旅行をして、楽しむときはしっかり楽しむことを意識していました。しかし、心の中では「このまま高いお金を払って2年間も欧州にいる意味ある?」という自分の声が徐々に大きくなっていったのを覚えています。 2. 原因はなに?? この気持ちを自覚した瞬間から、「退屈」を感じるようになった原因を探し始めました。自覚したのは2023年4月頃で、4月丸々悩んでいましたが、最終的には自分の中でしっかり消化することができました。 2学期目の大学の教育水準 1つ目の理由は、2学期目の大学の教育水準です。Slovak University of Agriculture in Nitra という大学で勉強しましたが、専門性や人間性の向上に繋がる要素はほとんど提供されませんでした。 唯一、QGISというソフトを扱う授業では専門性が向上している感覚はあったものの、その他は酷いくらい退屈で、修士課程に相応しい専門性と難易度ではありませんでした。 もちろんライティングの課題やテストはあり、勉強でとても忙しくはありましたが、中身が「農村開発」に関係ないものが多く、グループワークもひとつもなかったので、チャレンジしている感覚が全くありませんでした。こうした状況が背景にあり、上記のマンネリ化が生まれる1つの理由になっていたと思います。 留学前に設定した目標の達成 2つ目の理由は、留学開始前に設定した目標の半分くらいが達成されたことです。目標の細かいことは省きますが、大きく分けて「英語力を伸ばす、海外生活に慣れる、海外で就職する」3つを目標としていましたが、最初の2つは7ヶ月経った頃にはチャレンジだと感じなくなっていました。 ベルギーからスロバキアに引っ越しをしたことで海外で生活していくことに自信がつき、英語力に関しても、もちろん完璧ではありませんが、英語原因で困る場面はほとんどなくなっていました。そして、3つの大きな壁に向かって精一杯努力していた状態から、壁が1つになったことで、「物足りなさ」を感じるようになったのかな、と思います。 3. 目標のアップデート そして、1ヶ月間悶々とした結果、向上心を忘れていることに気がつきました。海外留学していることを言い訳に、向上心を持ち続けることを怠っていたとも言えると思います。そして、向上心を持ち続けることは「目標をアップデートしていくこと」ではないか、という考えるようになりました。目標の追加というよりは、目標水準を次のレベルに引き上げることです。 英語力ひとつとっても、生活やプレゼンで困ることはほとんどなくなったとしても、それは表現の幅を広げる努力をしなくていい理由にはなりません。いつも同じ表現ばかり使っていないか自分で点検して、目標を「英語を大学や仕事で使えるようになること」から「自分の感情や意見を豊かに伝えられるようになること」にアップデートする必要があると感じます。 学業に感じても、教育のクオリティに関して大学側にフィードバックをすることはもちろん大切ですが、それ以上に、授業以外の時間で主体的に何を追加で学べるのかを考えることが大切だと感じます。「授業を真面目に受けて学位を取ること」という目標から踏み込み、「授業と並行して修士論文の研究を進めること・授業の内容をより深く考えるため関連する論文を各授業につき最低1本は読むこと」等々、自分の作業の質を洗練する努力を自ら進んでするべきだと感じます。 さて、今回は目標設定や向上心について、私の経験をもとに書いてみました。 海外留学についていえば、留学が始まったばかりの頃は「海外でしっかり生活すること」が目標になり得ても、どこかのタイミングでそれは達成されていきます。そこから「次のレベルをどう定義するのか」が大切なのではないでしょうか。

IMRD 1学期 – 「海外留学」に対する周囲の態度

みなさん、「海外留学」や「海外進学」という言葉に対してどんな印象を持っていますでしょうか。自分がいざ海外留学することになったら、海外留学にどんなことを期待するでしょうか。「海外留学ではこれを達成するべきだ」というような正解が存在するでしょうか。それとも、何を期待するのかは自由で、クリエイティブに自分らしく考えることが大切でしょうか。 私の場合、IMRDのコミュニティに参加するまでは、「海外留学」という言葉がどこか特別な響きを持っていて、何かとても特別で大変なことに挑むような感覚がありました。しかし、IMRDのクラスメートと話してみると、こうした感覚は普遍的ではないことに気づかされ、「海外留学」に対する自身の態度を見直す機会になりました。 今回のテーマは、「Erasmus Mundus の雰囲気」 ×「海外留学に対する態度」です。IMRDで出会ったクラスメートが、「祖国以外の国で生活し、学ぶこと」に対してどんな態度で臨んでいるのかを切り口にして、Erasmus Mundus IMRD の空気感をお伝えできればと思います。 1. 日本人が海外留学すること自体不思議、という視点 学期が始まったばかりの頃、クラスメートとよく話題になったのは「なぜこのプログラムに参加したのか」ということでした。そこで友達の1人に、「日本には沢山いい大学があるのに、なぜわざわざ海外で学ぶの」という質問をされ、とても驚かされたのを覚えています。 というのは、その友達の中では、海外に行くことそれ自体にはそれほど重きを置いておらず、教育や研究のレベルが高い環境を純粋に求めているのかもしれない、と思い、自分の態度との違いを感じたからです。「祖国の教育水準に満足できず、海外により良い学習機会を求める」というモチベーションがあることは、それまで考えたこともありませんでした。 進路の決定や奨学金の出願を通してよく考え消化してはいたものの、やはり「経験として海外に住みたい、留学したい」というざっくりとした思いもある程度ありました。しかし、上記の質問一つで、こうした感覚はどの留学生にも共通することではなく、国籍や個人によって大きく異なることに気づき、Erasmus Mundus IMRD の多様性を良い意味で痛感した瞬間の一つになりました。 2. 様々な「海外留学」に対する態度 IMRD に所属していると、上記以外にも様々なモチベーションがあることに気がつきます。欧州出身のクラスメートは、祖国を離れてベルギーで留学することは何ら特別なことではなく、大きなカルチャーショックもあまり無いとのことです。ただ、2年目に韓国へ行くフランス出身の友達が1人いて、日本人の私が欧州に特別感を求めるように、フランス人の彼女もアジアに特別感を求めていることを知り、興味深く感じました。 また、アフリカ出身のクラスメートは、アフリカでは「祖国を離れて欧州に出てくることは、自分自身や祖国にいる家族の生活を良いものにする上でとても重要だ」と考える人が多いと言っていました。実際はというと、その友達は、勉強の合間を縫ってアルバイトをして、少しでも祖国の家族へ仕送りができるよう努力していました。 欧州ならばこう、アフリカならばこう、アジアならばこう、日本ならばこう、というように一般化するつもりはありませんが、もしかしたら、海外留学に対する態度について、国や地域、大陸による傾向があるのかもしれません。 少し視点は変わりますが、2回目の修士として IMRD に参加しているクラスメートも少なくありません。1回目の修士も海外留学という形で学位を取っていて、海外生活にはすでに慣れている参加者が多くいます。そのため、「海外留学」の目的は「海外経験」というより「将来の目標達成」だ、と目的意識が非常にはっきりしている参加者が多数派で、とても刺激的な環境だなと感じます。 3. クリエイティブに意義を考えたい こうして見てくると、「海外留学」に対する眼差しは本当に人それぞれであることがわかります。 私の場合、留学開始前に国境を跨いだ経験がそこまで多くない、海外出身の方と深く交流する機会が日本ではあまりない、学部時代に交換留学を経験したわけでも無い、こうした背景から自然と「海外院進学=特別なことで、大きな挑戦」という認識が生まれていたのかな、と思います。 ただ、個人的に今の状態はあまり好きではありません。というのは、私のこうした態度や認識は「自然に何となく」生まれてきたもので、他の選択肢を考慮した上で「自ら選んだ」ものではないからです。 「海外留学=特別なこと」という認識を持つことで、どんな良いことがあるのか、もしくはそれを修正して「海外留学=引っ越しのようなもの」という認識の方がより学業に集中できたりするのか、またはどちらの態度も大切にするのが良いのか、こうしたことを考えたことは今までありませんでした。 ただ、IMRDに参加して、色々なモチベショーンがあることを知り自分のものを相対化できたことは、とても価値のあることなのかなと思います。「海外留学」に対してどんな態度で臨んでいきたいのか、クリエイティビティを意識して考えてみたいと思っています。 さて、今回は「海外留学」に対する態度について、私のIMRDでの経験をもとに書いてみました。Erasmus Mundus IMRD の雰囲気、感じて頂けたでしょうか。 どんな態度が良い・悪い、という話では全くないと思います。ただ、自分の態度や認識を相対化して、何を大切にしたいのかを自分で選ぶ意識はとても大切だと思います。

IMRD 1学期 – 生活編

2022年9月から、私にとって初めての海外長期生活が始まりました。渡航前は、交通機関の使い方、食生活、人間関係等々、不安要素がたくさんありましたが、いざ始まってみるとあまり考える暇もなく、とにかく慣れるしかない!という感じでした。 1学期のベースはベルギーのゲント、いかにも観光地という街で、2022年9月13にちから2023年2月2日まで滞在しました。今回は、私が初めての海外長期生活で感じたことに触れながら、ゲント生活を紹介できればなと思います。 1. 生活の基本 出費 ベルギーの大学では留学生に対して Blocked Account というサービスを提供していて、事前に 12ヶ月×950€を大学の銀行口座に送金しておき、渡航後、月950€を現地で開設した口座で受け取るという塩梅です。なので、予算として月900€に収めたいな、という感じでした。 実際はというと、基本的には850~900€に抑えることができました。家計簿を見直すと、家賃481€、食費150€(自炊100€+学食50€)、遊び100~130€(カフェ、飲み、外食、映画、等々)、生活必需品30€、その他(洗濯等)という内訳に落ち着いています。 ただ、旅行に行くとなると話は別です。例えば、12月の休暇シーズンでは、ヨーロッパ出身勢は実家に帰りますが、留学生は休暇を利用して旅行をする人が多い印象です。私の場合は、ベルギー国内旅行で60~100€、1泊もしくは2泊の国外旅行で130~180€、という出費になることが多く、旅行がある月は学食に行く回数を減らして自炊を頑張ったりしていました。 また、学習塾でのアルバイト経験を生かして、渡航してすぐに AID Net という日本のオンライン家庭教師サービスでアルバイトを始めました。Erasmus Mundus は基本的には半年ごとにベースの国を移動してしまうため、パソコンひとつあればできる仕事は私にとっては魅力的でした。旅行が入っていることを見越してシフトを増やして、お金の収支を整える努力をしました。 住まい 住まいは大学寮を選びました。生活するのに必要な家具類は全て備え付きで、バスルームも各部屋に1つありました。キッチンは同じフロアに住む10名ほどで共用でしたが、他の留学生とコミュニケーションを取る機会になり、キッチンは共用で良かったなと思います。ただ、洗濯機と乾燥機は少し面倒で、別の棟まで歩く必要があり、洗濯が4€、乾燥が1.5€でした。 スーパーとドラッグストアが歩いて5分のところにあり、キャンパスや中心街、中央駅までは自転車で10分ほど、という立地で、とても生活しやすい環境でした。バス停までも歩いて5分ほど、自転車の駐輪場も各棟にありました。 家賃は月481€で、ホステル等で長期滞在するのと比べれば断然大学寮の方が安いです。ただ、フェイスブックで賃貸を見つけた友達に聞いたところ、大学寮と賃貸の家賃はそれほど大きな差は無いようです。 移動手段 ゲントの街中の移動は基本的に自転車でした。自転車のレンタルサービスがかなり充実していて、月20ユーロ程で1学期中レンタルすることができました。大学の寮からキャンパスまで2.5kmほど、City Centreまで2kmほど、という塩梅で、歩けなくはないけど毎日となると流石にQOLに支障が出るかな、というのが個人的な感覚で、レンタルしてよかったなと思います。駐輪場はそこらへんにいくらでも見当り、お金はかかりません。 トラムでの移動も可能で、2.5ユーロの Single Ticket を De Lijn というアプリやサイトで購入できます。他にも日本の交通機関のようにトラムの定期券割引があったりして、私は利用しませんでしたが、定期券を買っている友達もいました。 ベルギー国内で他の街に移動するとなると、基本的には電車で移動です。また、国を跨ぐ比較的短距離の移動(ゲント→パリ、ロンドン、アムステルダム、etc.)になると、Flixbus がとても便利でした。また、国を跨ぐ長距離の移動となると、Ryanair という航空会社がとてもリーズナブルです。 2. 留学先での出会い 人間関係は留学先での不安のひとつでしたが、今思うと、素敵な出会いのおかけで、人間関係に関する不安が一番最初になくなっていた気がします。留学先の出会いはこんな感じだよ、ということを伝えるために、細かく出会いのきっかけを書いてみようと思います。 ゲントの中央駅 欧州留学初日、ブリュッセルの空港に着いて、ゲントの中央駅に電車で向かいました。そこでたまたま、でかいスーツケースを持った日本人らしき2人を見かけました。なんとなく話しかけてみると、成田から同じ飛行機に乗ってきたことや留学先が Ghent University で同じことがわかり、連絡先を交換してよく遊ぶ仲になりました。ベルギーに着いて最初にできた人間関係です。 Airbnb ゲント到着日から大学寮にチェックインする日まで1週間ほどあったので、Airbnbの宿を利用しました。そして、同じような状況でその宿にたまたまシンガポール出身の学生が泊まっていて、お互い着いたばかりだし中心街を一緒に回ろう、とその子が誘ってくれました。 授業前ガイダンス 日本でもよくある、年度初めに大講堂で説明を受けるアレです。ガイダンスはベルギーに着いた翌日にあり、もはや何がなんだかわからないまま教室に行って座っていました。会場にたまたま隣にいた学生に話しかけてみると、中国出身の子で、「お互い何がなんだかわかんないよね」の空気で意気投合し、最低月一回は一緒に料理をする仲になりました。 IMRDのクラスメート IMRDには毎年50人ほどが参加しますが、50人クラスが1つあるようなものです。必修科目は全員同じ時間で同じ教室で受講することになるため、クラスメートと毎日顔を追わせる環境です。そうなると、午前授業のあと一緒に学食に行ったり、授業外のグループワークで仲良くなったり等々、人間関係が自然と生まれていきました。 日本人コミュニティー ゲントには「友の会」という日本人コミュニティーがあって、日本に関心がある現地の学生や日本人留学生が定期的に交流しています。渡航直後はこの存在を全く知らないでいましたが、ある日コミュニティーの集まりに参加する機会があり、そこから人間関係が広がっていきました。 銀行手続き ベルギーの銀行口座を大学を通して開設してもらったところ、渡航後できる限り早く銀行に足を運んで説明を受けて欲しいという指示がありました。その目的で銀行に行ったところ、10人ほどのグループでまとめて説明を受ける塩梅でした。そこで、たまたま隣にいたインド出身の学生とキャンパスが同じことがわかり、銀行の説明の後一緒にカフェに行って、学期を通してよく話す仲になりました。 大学の寮 キャンパスや学年に関係なくいろいろな学生がいて、特にキッチンで仲が深まることが多かったように思います。料理をするタイミングがたまたま重なって世間話をしたり、感覚が合えばちょっとカフェで喋らないかと誘い合ったり、という塩梅でした。 3. 休日や長期休暇は旅行へ 欧州の視点で研究活動をできることや国際交流が日常であることに加えて、ベルギー国内や周辺国を比較的リーズナブルに旅行できることも、欧州留学の魅力の一つではないでしょうか。私の場合は、2学期目はスロバキアに引っ越すことが決まっていたので、ゲントから電車もしくはバスで行ける距離に限定して旅行をしました。 ベルギー ベルギー国内は全て電車で簡単に行くことができました。Brussels, Dinant, Liege, Leuven には行きましたが、AntwerpやBrugge など、他にも行ってみたい場所が残っています。ゲントはオランダ語でBrusselsはフランス語という違いに最初は驚いたり、地域によってワッフルの生地が違うという噂を聞きつけ試してみたり、勉強が煮詰まってしまって自然豊かな Dinant に行ってリフレッシュしたり、楽しみ方は様々です。 フランス 訪れたのはパリ、ゲントからバスで5時間ほどしかかからず、片道10€前後で行くことができます。2泊3日をルワンダ人と中国人のクラスメートと過ごしましたが、日本人以外と宿泊ありの旅行をしたのはこれが初めてでした。主要な観光地は回ることができましたが、自分のお気に入りの場所を見つける時間はなかったので、もう一度行きたいなと思っています。 ドイツ ドイツの西部はパリと同様、バスで数時間で行くことができます。10月ごろにケルンに、12月ごろにアーヘンに行きました。本場のビールやソーセージ、クリスマーケットを満喫することができ、クリスマスの盛り上がり方には圧倒されました。 オランダ アムステルダムとZaanse Schans という風車で有名な町を訪れました。1月ごろ訪れたため、一面チューリップのようなオランダならではの景観を楽しむことはできませんでしたが、それでも花市場の盛り上がり方はさすがオランダだなという感じでした。ベルギー出身の友達がお勧めしてくれた、アムステルダムにあるインドネシア料理がかなり本格的でとてもよかったです。 4. 勉強:交流・旅行 = 7:3 くらい 素敵な出会いがたくさんあり、旅行がしやすい環境でもあることに加えて、現地では Ghent University は教育のレベルが高いことで有名で、勉強面もかなり充実させることができました。ゲントでの勉強以外の面を中心にお伝えしようという記事なので、勉強面の深掘りはここではしませんが、それなりの時間と労力を費やす必要がある、そして費やしたくなる教育環境でした。 さて、今回はベルギー・ゲントでの私の生活を取り上げてみました。すべての日本人留学生が同じような留学生活を送っているわけは無いですが、出会いの場であったり、旅行に対して積極的であったり、ある程度の共通点はあるのではないでしょうか。 全く留学先の生活をイメージできず不安、もしくは困っているという方がもしいれば、この記事を参考にしていただければと思います。

vol.6 海外院合格のための準備•受験スケジュール

私は学部に入学した当初、短期もしくは長期の海外留学を経験してみたいという思いはあったものの、海外大学院進学という進路は頭に一切ありませんでした。しかし、あることがきっかけで海外に進学する覚悟が決まり、最終的に Erasmus Mundus IMRD というプログラムに参加することができました。 今回のテーマは、海外大学院に合格するために必要な準備・スケジュールです。海外進学を思い立ったところから合格通知が来るまで、準備の過程、受験スケジュール等々をシェアできればと思います。 1. 海外進学の思い立ち 海外進学を思い立つきっかけになったのは、大学2年次の夏休み、8月に参加した2週間ほどの語学研修でした。第二外国語としてスペイン語を履修していて、たまたま授業で研修の宣伝があり、入学当初からどこかのタイミングで海外に行ってみたいと思っていたこともあり、参加を決めました。 研修自体とても価値あるものでしたが、ここで強調したいのは参加後の私の気持ちの変化です。研修参加前は、海外で生活したり日本語以外の言語でコミュニケーションを取ることがどういうことなのか、具体的な想像が全くできず、とりあえず海外に行ってみたいという感じでした。 ただ、参加後は、2週間という短い期間ではあるものの、長期間生活したらここが難しくてここが楽しんだろうな、現地の言葉をもっと話せたらコミュニケーションの幅が広がるんだろうな、言葉の壁がなくなれば異なる文化や価値観をもっと深いレベルで理解できるんだろうな、というふうに具体的に想像できるようになりました。そして、「海外で働いてみたい」という次の目標が生まれ、海外進学を本気で考えるようになりました。 2. 思い立ちから合格までのスケジュール 私の場合、学部に関しては2018年4月入学・2022年3月卒業で、2022年9月に海外大学院入学を目指す、という流れでした。以下、大まかな準備・受験のスケジュールです。 2019年9月~2020年2月は、なぜ海外進学が必要なのかをじっくり考え、そのために何を準備する必要があるのかを確認する期間でした。一般的に海外大学院の受験システムはどのような塩梅か(テストはあるのか?)、受験において何を準備する必要があるのか、必要な語学力はどれほどでそこに達するまでにどれくらいかかるのか、今までの課外活動をどう出願に結びつけ、これからどんな課外活動をしていくのか、等々でしょうか。 2020年3月~2021年7月は、本来の学部の学業に専念しつつ、卒業後の研究分野や進学先大学を絞り込む期間でした。海外大学院進学では GPA が重視されるため、日ごろの授業の成績も大切になってきます。進学先大学が決まると、必要書類や受験日程も自ずと決まってきて、受験スケジュールを具体的に立てられるようになると思います。こうしたことを考えつつ、英語の勉強を進めるという塩梅でした。当時はコロナ真っ只中でしたので、オンライン留学等を活用していました。 2021年8月~2021年11月は、出願書類の作成です。この時期は学士論文の執筆が始まる時期で、大学院出願と学士論文の執筆を同時並行できる時間管理が大切です。教授からの推薦状等、自分の力だけではどうにもならないものもありますので、できるだけ早めに取り掛かるに越したことはありません。 2021年12月~2022年6月は、実際に出願する段階でした。以下、志望大学、出願日、合否通知が来た日をまとめています。 海外大学院は合否通知の日時を明確に定めていない場合が多く、出願から2週間など、曖昧なことがほとんどです。Ghent University が第一志望だったので、その合格通知がきた2022年3月3日で受験を止め、それ以降の二つの大学院は出願しませんでした。 3. その他の注意すべき点 GPAは大切 海外大学院の入試では試験がないことが多く、基本的に学部時代の学業成績はGPAで見られます。高いに越したことはありませんので、履修登録を自分の研究分野に寄せつつ、しっかり成績をとっていく必要があります。 私の場合、特に海外大学院進学を意識していなかったとき、つまり2年次8月まででGPAは2.8ほどでしたが、出願時まででできる限り引き上げることを意識して、最終的には平均3.5で出願することができました。 英語の勉強はコンスタントに継続 一般的に求められる英語力は、IELTSで言うと6.5です。遅くとも、卒論や出願書類の作成が本格化する前までにスコアをとってしまうこと目標にしていきましょう。また、英語で修士レベルの勉強をすることを見据えて、スコアをとった後も勉強し続けることが必要だと感じます。 全て不合格の可能性を考慮する いくら準備に時間を費やしたとは言え、出願したどの大学院からも合格をもらえない可能性はゼロにはなりません。どこからも合格が来なかった場合、どうやって将来の目標を達成するのか、Plan A ~ Plan E くらいまで用意しておく必要があると感じます。卒業間近まで進路が決まらず不安になることも考慮すると、alternatives を多く用意しておくことはメンタル的にもかなりプラスになると思います。 さて、今回は海外大学院合格までのスケジュールをまとめてみました。海外大学院合格を手繰り寄せる要素として、計画性、タイムマネジメント、そして粘り強さが重要かな、と思います。 個人的には、一番大変だったのは IELTS の勉強です。英語に触れることは好きですが、本格的に勉強を始めた当初は ILETS 6.5 という壁がとても高く、コロナ禍であったこともあり交換留学をするという選択肢もなく、とても苦労しました。英語学習のように長期間壁にぶつかり続けることを考えると、チャンレンジを楽しむ態度も大切になるのかな、とも思います。 もし進路として海外大学院進学を検討している方がいらっしゃいましたら、この記事が少しでも参考なれば幸いです。

#7. ベルギーの日本食レストランで感じた悔しさと好奇心

みなさん、海外の日本食レストランを訪れたことはありますか?先日、ベルギーの日本食レストランを訪れたのですが、楽しい気持ちになるはずが「悔しさと好奇心」に帰着しました。 今回は、その気持ちの変化をシェアしてみたいと思います。 日本食は最高、でも何か違和感… 2023年1月、留学先のゲントにある Yammi Yammi という日本食レストランにクラスメートを誘って行ってみました。大学の寮から徒歩5分の立地で、「いつでもいけるから今度にしよう…」と何度も通り過ぎていたこともあって、かなりワクワクして足を運んだのを覚えています。 ビュッフェ形式のレストランで、寿司はもちろん、エビフライ等の揚げ物も揃っていて、メニューがなかなか充実していました。にぎりのシャリがでかいのが唯一気になりましたが、味はもう日本のそれで、かなり満足することができました。 しかしその翌日、日記をつけているときに、「料理には満足できたけど、何かが満たされていない」と違和感をふと覚えました。その違和感の正体をよくよく考えてみた結果、お店の雰囲気が原因だったのでは、と思っています。 というのは、日本の定食屋さんやラーメン屋さん、居酒屋を想像すると、特に居酒屋は卓が所狭しと並んでいて、汚いわけではないけれどもごった返している雰囲気ではないでしょうか。一方 Yammi Yammi の雰囲気は、いかにも西洋風という感じで、ガラス張りの店内で、卓同士もしっかり距離が保たれていて、お店の奥には立派なバーのような厨房がある、という塩梅でした。 無意識のうちに日本の居酒屋のような雰囲気を期待してしまい、お洒落すぎる西洋風日本食レストランの雰囲気に少し違和感を感じた、ということです。 ローカルの人が感じる「心地よさ」 Yammi Yammi で抱いた違和感、個人的にかなり大切にしています。それは、そこに違和感を抱くということは、「現地の人が感じる心地良さにまだまだ溶け込む余地がある」と解釈できると思うからです。 冷静に考えれば、いくら日本食レストランとはいえ、レストラン側が来店を想定しているお客さんの多くはベルギー出身の人たちです。日本出身の私が違和感を感じるとしても、Yammi Yammi の内装は、地元の人たちが心地良く食事ができるようにレイアウトされているはずです。 レストランが提供している「心地よさ」を、私は「違和感」と解釈している。 このギャップを自覚した途端、悔しさと好奇心が混ざったような、今まであまり意識したことがない感情になったのを覚えています。ベルギーで生まれて何十年もベルギーで暮らしてきた人たちが感じる心地良さを、まだ理解できていないのかもしれない。理解だけでなく共感できるとしたら、どんなコミュニケーションが生まれるだろうか。こうしたアイデアが生まれました。 Yammi Yammi は関係ないのですが、もう一つ例を挙げるとすれば、ある時フランス人の友達が「ワイングラスを片手にカフェのテラスでおしゃべりするのが最高なんよ」と言っていて、焼き鳥を片手にレモンサワーを勝ち込んで爆笑するのとは違う世界線があることを実感しました。そして、日本以外の国の「心地良さ」や「あるある」を理解してみたい、と思った瞬間でもありました。 さて、今回はベルギーの日本食レストランを訪れたときに感じたことを書いてみました。 「出身国によって心地よく感じるもの・ことが異なる」ことを強く実感した瞬間でしたが、日本人同士であっても、人によって心地よく感じるものは異なる、と言える気がします。 誰かとコミュニケーションを取るとき、「この人がどんなことを心地よく感じるのだろう…」という視点を頭の片隅に置いておくと、お互いに楽しい時間を過ごすことにより貢献できるのかもしれません。

IMRD 1学期 – 授業ハイライト

2022年9月22日にIMRDの1学期が始まり、2023年2月1日でテストが全て終わりました。 今回の記事は、1学期に何を勉強したのかを、備忘録的な意味を込めて書いています。 個人的な日記に留めておくつもりでしたが、もしかしたら興味がある方がいるかもしれないと思い、ブログで書いてみることにしました。 1. SDG Lab グループワークとプレゼンテーションがメインの授業です。12週の授業が3分割され、4週ごとにテーマや課題、グループも変わります。 SDG Environment, SDG Economy, SDG Society の3つが主なテーマで、グループ課題や講義、参考文献を通して、農村開発分野の課題を勉強します。 12週で3つのグループワークをすることになるため、チームとしてどのように動くかや、チーム内で自分がどのように振る舞うか、等々を考える機会を多く得られます。 1-1. SDG Lab Environment Environment の中でも4つのケースが用意されていて、その中から1つ選択します。以下そのケースです。 最終成果物は全てのケースで共通で、12,000字以上のレポートをチームで仕上げることです。ただ、テーマごとに異なる担当教授が決まっていて、読むべき文献や扱う国・地域も異なります。4人で1グループになり、提示される課題の量・期待値と課題の締切を踏まえて、自分たちで作業のペースを決め、教授からのフィードバックの頻度も自分たちで決めていきます。 私の場合は、1つ目の Spatially …” を選択して、パキスタン、フィリピン、ウガンダ出身の仲間とチームになって、GIS (Geographic Information System) を用いた農村開発を広く浅く学びました。 各国のアクセントや meeting への臨み方、意思決定の進み方に戸惑いながらも、なんとかやり切ったという感じです。4週間という短さもあって、感じた戸惑いについてゆっくり考えて、「次の meeting はこうしてみよう」と思い直す余裕がなかったことが、反省の1つです。 1.2. SDG Lab Economy Economy では、「Short Food Supply Chain (SFSC) 」を共通テーマとして、SFSC の維持・改善に関わる8つの Stakeholders が用意されていて、その中から1つ選択します。(1) Digital tools supplier, (2) supermarket, (3) farmers, (4) multifunctional farmers, (5) farmer association, (6) (existing) consumers, (7) new consumers, (8) EU government の8つが選択肢です。 Environment との大きな違いは、各グループが それぞれの Stakeholder を代表し、8つの異なる視点・関心の調整をクラス全体で議論することです。実際、教室の机を円形に並べて、グループから代表者を出し、議会のようにグループ間で議論をする機会があります。「farmer としては、こういうことをしてほしい」「政府としては、それはちょっとお金かかりすぎ」「じゃあどうやって調整する?」… といった塩梅です。 こうしたグループ間の活動に加えて、グループ内での課題もあります。最終成果物は、A4・5ページほどの Policy Brief の提出と、Pocily Brief のプレゼンテーションです。私のグループでは、(4) multifunctional farmers がテーマで、「farmers が、agrotourism 等の farming に対して副次的な活動を通して、どのように SFSC の維持・改善に貢献するべきか」を Policy Brief にまとめました。 グループついては、5人1グループで、ミャンマー、フィリピン、バングラデシュ、ハイチ出身の仲間とチームでした。Environment のときに比べれば、多国籍な環境でのグループワークに慣れてきて、「多国籍な環境ならこういう言動が大切なのかも」というアイデアが自分の中で生まれることが多くなりました。 1-3. SDG Lab Society Society では、Environment のように4つのケースが用意されていて、そのうちから1つ選択します。以下そのケースです。 10人前後で1グループになり、最終成果物のプレゼンテーションの準備を進めます。グループ内でも Economy のケースのように Stakeholders …

Erasmus Mundus IMRD について

私が進学先として選んだ IMRD は、農村開発を専門として勉強する修士課程で、Erasmus Mundus という欧州連合による教育プログラムの1つです。今回は IMRD がどんな環境なのか、シェアしていきたいと思います。 1. 複数の国で勉強する IMRD では、基本的にセメスターごと(約半年ごと)に勉強する国が変わります。私のケースだと、2022年9月から2023年1月までベルギーのゲント 、2023年2月から2023年5月までスロバキアの二トラ、2023年9月から2024年7月までイタリアのピサ、という流れです。2023年6月から2023年8月までの長期休暇については、後述しています。 行先の国はあらかじめプログラムによって決められていて、自分で国や大学を選択するというプロセスはありません。ただ、IMRDでは、経済・社会・環境の3つのコースが用意されていて、それぞれのコースで行先の国が異なります。また、欧州以外の南アフリカ、韓国、アメリカであれば、希望をすれば変更できます。 半年という期間は短いですが、ある国の生活様式や文化、物価の違い等を感じることができます。また、同じコースを選択している仲間と一緒に国を移動していくことになるため、コースが同じ仲間との人間関係は自然と親密になっていきます。 その一方で、飛行機やバスを自分で手配して、重量制限のもとパッキングをして、でかいスーツケースを手に移動し、移動後に生活必需品を揃えたり交通機関の利用方法を調べ直したりする、というのは、なかなかの労力ではあります。 2. 参加者の出身国や経験値が多様 IMRD には、基本的に国籍関係なく応募ができ、世界中から様々なバックグラウンドを持った参加者が集まります。 年度につき大体40~50人ほどを受け入れていて、国籍は30か国を超えます。私の年度は、ヨーロッパ:中南米:アフリカ:アジア = 1 : 1 : 1 : 1 くらいの比率です。私の年度で日本人は私だけで、2004年のプログラム設立以来、日本人参加者は私含め3人ほどだそうです。 年齢も様々で、20~40歳の参加者がいて、平均年齢は28歳です。すでに結婚している参加者も中にはいます。 バックグランドに関しても、多様です。学部を卒業した直後に IMRD に参加しているパターンは5人ほどしかおらず、1つ目の修士を卒業して2つ目として来ているケース、数年働いてから勉強しに来ているケース、出身国の会社に所属しながらプログラムに参加しているケース、出身国の大学との Dual Degree で勉強しているケース、等々です。IMRD以前の学士や修士の専門もそれぞれ異なります。 そのため、IMRD という1つのプログラムとはいえ、人生のどのステージでプログラムに参加しているかは千差万別で、プログラムに対する期待値やモチベーションも様々です。 こうした環境に身を置き、グループワークで人生の先輩たちのリーダーシップを学んだり、仲間と飲みに行って「あんたはまだ子供よ」なんて言われて人生相談に乗ってもらったり、共用キッチンで祖国の料理を振る舞いあったりできるのは、一生の財産になるなと感じます。 3. 長期休みはケーススタディとインターン IMRD では、6月~8月の長期休暇のうちの1ヶ月でケーススタディをすることが必修になっています。IMRD が用意する選択肢から国を選んで、その国の農村地域に1ヶ月滞在しながら、座学よりもより実践的な知識や技術を学びます。22-24年度では、イタリア、スロバキア、インド、ベトナムの4か国が選択としてあります。 加えて、IMRD では任意でインターンシップが設けられていて、欧州でインターンをすれば単位が出ます。大学側でインターン先を用意してくれるわけではなく、自分で希望の会社や団体とコンタクトを取り、自らインターン先を手配します。期間は5週間か10週間で選択でき、インターン終了後はプレゼンを行い成果報告を行う、という流れです。 ケーススタディとインターン以外の空いている時間は、自由度が高く何をするかは自分で決められます。出身国に帰国して家族と過ごしたり、欧州を旅行して回ったり、中南米でボランティア活動をしたり、欧州でサマースクールに参加したり、修士論文に向けて準備を進めたり、過ごし方は人それぞれです。 4. 欧州旅行 欧州に2年滞在し、加えて勉強する国が変わっていくので、欧州諸国を旅行しやすい環境です。 ESN (Erasmus Student Network) という学生カードを作れば、バス(Flixbus) や飛行機 (Ryanair) で割引があります。また、学生であれば美術館の入館料が無料になるケースも少なくなく、旅費を抑えられます。 私の場合、ベルギーのゲント滞在時は、ベルギー国内(Brussels, Gent, Dinant, Liege, Leuven) やフランス(Paris)、オランダ(Amsterdam)、ドイツ(Aachen, Cologne) を旅行しました。 現在(2023年2月)はスロバキアに滞在していて、スロバキア国内(Bratislava) やチェコ(Prague)、オーストリア(Vienna)、ハンガリー(Budapest)、クロアチア(Zagreb)等を旅行してみようと思っています。 今回は Erasmus Mundus IMRD がどんな環境なのかを中心にまとめてみました。 日本で出国準備をしているときには想像もしていなかったことばかりで、最初の数週間は「やべえところにほっぽりだされたな…」なんて思っていましたが、今では IMRD を選択してよかったなと思います。 IMRD 以外の Erasmus Mundus のプログラムの詳細は私はわかりませんが、大きくは変わらないのではないでしょうか。Erasmus Mundus を進学先として検討している方がもしいれば、この記事が少しでも決断の助けになれば幸いです。

#6. ある街が好きだなと感じるのは、どんなときですか?

今回のテーマは、私たちが暮らしたり旅行をしたりする「街」についてです。皆さんは、今暮らしている街が好きですか?国内外問わず今まで訪れた街の中で、「この街好きだな」と感じるのはどんな街で、どんな瞬間ですか? 私は、長期の留学を始めるまで、「自分がある街に対してどんな感情を持っているのか」をあまり考えたことがありませんでしたが、留学が始まって3ヶ月半が経過した今、不思議とそれを考える機会が増えているように感じます。今回は、そんな私の「街」に対する気持ちをシェアしてみたいと思います。 大切な人たちがいる街が好き 私が所属する IMRD というプログラムでは、2年間で3カ国を移動することになっており、最初の留学先はベルギーのゲントという街です。ゲントでは、どこへ行っても基本的に英語が通じて、町の中心部には観光スポットが集中し、水路に沿ってヨーロッパ風なカフェが並んでいます。首都のブリュッセルまでは電車で約30分、片道6€ほどで、交通アクセスもバッチリです。 ゲントのこうした街並みや雰囲気、暮らしやすさだけを考えても、「私はゲントという街が好きだ」と胸を張って言えると思います。ただ、それ以上に「やっぱゲント好きだわ」と思わせてくれるものがあります。それは、ゲントに来なければ出会うことができなかった人たちです。 これを意識する瞬間は、突然やってきました。留学が始まって1ヶ月半ほどが経った頃、ドイツのケルンというところに1泊2日で旅行に行きました。旅行はドイツで交換留学をしている友達たちと一緒で、久しぶりに再開したこともあり、旅行自体はかなり楽しかったです。 ただ、ケルンからゲントに帰るバスで1人になり、ふとしたときに「IMRDのみんなは今頃どうしているだろう…」とか、「ゲントで仲良くしてくれている日本人の友達たちはどんな週末を過ごしたのかな…」とか、ゲントにいる人たちのことが浮かびました。そこで、「うわあ、自分ゲント好きなんだな」という実感が初めて湧いたのを覚えています。 そして、ゲントに対して「ホーム感」を感じたことがきっかけで、自分に縁がある所沢(出身地)や多摩(中央大学多摩キャンパス)のことを、より強く意識するようになった気がしています。所沢や多摩、日本から応援の言葉をくれたり、電話を繋いでくれたりする友達の存在を考えると、「地元のあの居酒屋行きてえな」なんてことに連想が広がり、自分が過ごしてきた街や国に対して愛着を感じます。 友達が生まれ育った街が好き 自分が日常生活を送る街ではなく、観光等で短期で訪れる街の場合はどうでしょうか。観光地ならではの特別な景観や雰囲気を感じたり、ロケーション抜群のカフェでランチを食べたり、お土産を選んだりするのは、かなり楽しいと私は感じます。 ただ、個人的には、訪れる観光地が「ずっと行きたかった街」というだけでは、心から特別なものが湧いてこない気がしています。ずっと訪れたかったということに加えて、その観光地が「自分の大切な人が生まれ育った街」である場合、どうでしょうか。私は、観光地を観光地として楽しむことに加えて、その人がどんなところでどんな風に暮らしてきたのかを垣間見れる気がして、その街が特別に感じます。 12月後半、クリスマス休暇を利用して、IMRDの仲間と2泊3日でパリに足を運びました。エッフェル塔やルーブル美術館、シャンリゼ通りなど、パリのアイコン的な場所を一通り周り、フランスらしい食事も楽しみ、かなり充実した3日間でした。 ただ、それ以上にここで強調したいことがあります。IMRDのとても仲良くしている友達の1人がフランスのパリ出身で、帰省の関係で一緒にパリを回ることはできませんでしたが、その友達の存在が「パリを訪れること」をより特別なことにしてくれた、ということです。 パリ郊外から中心地に行く通勤時間の電車が激混みだったり、ショッピングセンターで家族が買い物をしているのをみたり、PASMO的なカードにお金をチャージしたりしたことで、パリ生活の日常的な部分に触れることができた気がして、どこか嬉しい気持ちになったのを覚えています。 こうして言葉にしてみると、何も海外だけに当てはまることではなく、日本でも当てはまることな気がします。そうは言っても、日本の友達の出身地を旅行で訪れて「日本国内でも日常の様子が違うかもしれない」と想像したことは、わたしは一度もない気がします…(笑)海外留学して初めて湧いてきたこうした感性を日本で大切にしたら、日本が違って見えるのか。帰国が楽しみです。 さて、今回は、私が留学して「街」について感じたことを書いてみました。私の場合、人間関係がなければ、ある街に対して何か特別なことを感じることはない、と言えるのかもしれません。 皆さんは、今暮らしている街を一時的に離れるときや、どこか観光地を訪れるとき、どんな風に感じますか?

#5. 英語を話すとき意識していること

今回のテーマは、英会話です。皆さん、英語で人と会話をするとき、どんなことを意識しますか?また、どんなことを意識したいと思いますか?何か正解があるわけではなく、英会話で何を意識するかは、言ってしまえば好みの問題だと思います。 長期留学を始めてから3ヶ月半が経ち、自分の中で「英語を使うときはこんなことを意識したいな…」という考えが生まれたので、今回は私の英会話における試行錯誤をシェアしてみたいと思います。 1. 最初は自分のことで精一杯 留学を開始したばかりの頃、英語を話すときの私は、英語のことで精一杯でした。 例えば、自分の日本人らしさがある発音やイントネーションで理解してもらえるのかドキドキしたり、前日調べたのになかなか思い出せない英語表現を思い出そうとしたり、こうしたことを無意識に考えていた気がします。 加えて、口に出したい冗談やエピソード、質問がパッと頭に浮かんだとしても、「表現がわからないところが出てきたらどうしよう」不安になったりもしていました。 こうしたことを頭でぐるぐるさせながら会話をする日々が数週間続いて、ある日、自分の「日本語でする会話」と「英語でする会話」を比較させました。すると、日本語で会話するときは、上記のようなことは一切考えておらず、 こうしたことを考えて、相手の心の動きや場の空気感を感じることに意識を向けていることに気がつきました。この差に気がついた途端、英語を話すときの自分の心がどこか麻痺して機能していないような、そんな感覚に陥ったのを覚えています。 相手が聞き取りやすいように英語の発音に気を配ったり、いろいろな英語表現を織り交ぜながら話したりすることも大切なことだと思いますが、当時の自分はそればかりに意識が向いていて、英語で会話をするときの意識の持ち方を変えたいと思いました。 2. 相手の心にもっと意識を向ける 英語のあれこれを意識する代わりに、何を意識するのか。「心が麻痺している」という自分の感覚から、心のやり取りをもっと大切にしようというアイデアが湧いてきました。そして、相手が言葉に乗せて伝えたい景色や感情に、できる限り意識が向くよう努めました。 その結果、英語のことに多くの意識が向いていたときと比べて、コミュニケーションの幅が広がったように感じます。英語を話すことが目的ではなく、コミュニケーションが目的になったことで、感情のやりとりができさえすれば、多少の英語の間違いは気にしなくなりました。 相手の感情に共感したい、この冗談を言って笑かしたい、昨日あった面白いことを話したい、好きなアーティストや料理を共有したい、こうしたモチベーションが次々と生まれて、多少わからない単語があっても、頑張って言葉を探す努力をするようになりました。 「言語はコミュニケーションの道具だ」という言葉が巷でありますが、自分の体験としてこの言葉が理解できた瞬間でもありました。 英会話で意識したいことはなにか。私の場合は、「相手の心に意識を向けること」です。皆さんは、英語を話すとき、どんなことを考えて、どんなふうに感じていますか。

#4. 海外大学院、準備中たくさん不安がありました

みなさん、突然ですが、自身の将来を不安に思うことはありますか。「将来の不安」と言っても、不安の具体的な中身は人によってまちまちで、その不安を心の中でどう扱うのかも、人によって様々だと思います。 今回書く「不安」は、海外大学院を受験する過程で、私が感じたものです。 先日、私の身近なところで、「これから海外大学院に挑戦しようと思っている」ということを打ち明けてくれた人がいました。「どうやったら力になれるだろう…」と考えた結果、私が経験した不安やそれに対する向き合い方をシェアすることが、成功体験を話すのと同じくらい、もしくはそれ以上に励みになるかもしれないと思い、ここで書いてみようと思います。 英語、ほんまに話せるようになるんか…? 私が海外進学を思い立ったとき、英語力は日常生活で使えるレベルからは程遠いものでした。 自分の現在地を確かめるために受験した最初のIELTSで、スコアは5.0。コミュニケーションのツールとして使えるかどうかで言うと、日常会話がままならない、もしくはトピックによってはギリギリ可能、というレベルでしょうか。 海外進学を思い立ったときは、必要な英語力がどの程度なのかはあまり気にしていませんでした。 しかし、よくよく調べてみると、「IELTSならば Overall Score で 6.5 以上」を出願要件とする大学がほとんどでした。当時それを知ったときは、こりゃとんでもないことを選択してしまったな…と思いました。 帰国子女でもなく、高校時代に長期留学した経験があるわけでもなかったので、英語力に関して持っていたものと言えば、大学受験の勉強で培った「知っているけど使い所がわからない」知識たちです。「英語の勉強はしてきたけど、使えるレベルではない。日本国内での勉強で、果たして本当に英語でコミュニケーションが取れるようになるんだろうか…」という不安を抱えながら、勉強を始めました。 ※私が海外進学を決意したのは2020年4月ごろで、ちょうど新型コロナウイルスが蔓延し始めた時期でした。なので、語学留学をしに海外に行くという選択肢は無く、日本国内でどうやって勉強しようか…と考えざるを得ませんでした。 IELTSの勉強で最初にしたのは、IELTSに関連するテキストを購入することでした。そして、なんとなくテキストの勉強を始めました。しかし、2週間ほど経ったときに「このペースと勉強方法、ほんまに大丈夫か?」と不安になりました。また、不安です。今思えば、テキストを買ってそれをこなすことで、「自分は勉強しているから大丈夫だ」と安心したかっただけなのかもしれません。 そこで、ペースと勉強方法を細かく自己評価して、コントロールしようと思い、私は動きました。まず、時間の使い方や勉強方法について、考える必要があると感じたものをリストにしました。以下、そのときのリストです。 こうしたことを1から調べたり考え直したりして、ワードファイルでまとめて印刷し、部屋の壁にバチンと貼りました。すると不思議なことに、自分がするべき行動をかなり具体的に言葉にしたのがよかったのか、勉強を始めた当初感じていた不安は心の中から消えていきました。 ここで強調したいことは、「本当に100%自分がその日にできることに集中していれば、不安を感じる暇はないのではないか」ということです。より正確に言えば、「不安を感じても、どのように行動するのかがはっきりしていれば、不安を感じて悶々とする時間を行動する時間にすぐに変換できる」ということだと思います。 私の経験上、闇雲に取り組んでしまっているときほど、「自分は今闇雲だ」と自覚するのが難しい気がします。それを自覚するきっかけを作ってくれるのが「不安」という感覚だと思います。少しでも不安を感じたなら、自分のその感覚を尊重して、振る舞い方を変えてみるといいかもしれません。 海外院に書類提出するらしいけど、本当に合格できるのかしら… 海外進学を思い立ち、すぐに受験方法を調べました。すると「大学が指定する書類を作成して送る」というのが受験方法で、受験といえば日本でよくある「机の勉強&テスト」をイメージしていた私は、少し戸惑うと同時に、不安にもなりました。 海外の大学院出願では、履歴書や研究計画書を提出します。そこで、学部時代の経験や職歴、研究へのモチベーション等をまとめますが、内容は自由です。ということは、「大学に自分をどのようにアピールするか」を1から検討する必要があります。 つまり、自分は何に興味があり、将来何を実現したくて、どのような能力があり、どのように大学やプログラムに貢献できるのか、などを簡潔に伝える必要があるということで、こうした情報まとめる作業の必要性を最初に感じたときは、途方に暮れました。それでも、自分の過去を振り返りながら、なんとか言葉にしていきました。 しかし、こうして自分と向き合い始めてすぐに、「今自分の中にあるものだけで、果たして合格できるのか?」という不安が生まれました。というのは、確かに上記のような情報を言葉にするのは難しいですが、「教育システムが異なるであろう他国の学生なら、中学生・高校生の頃から義務教育の中でこうしたことをクラスで発表する機会があってもおかしくない」と思ったからです。 つまり、自分は今「自分のことを言葉にする大変さ」に直面しているけれど、それは他国から出願する学生にとってはそれほど大変ではなくて、海外の学生はリーダーシップやインターン、ボランティアなど、別の領域に意識を向けているかもしれない、ということです。 実際、コロナ前であれば、欧州では Summer Course というのが盛んで、学部時代の長期休暇を利用して実際に志望校を訪れ、短期で開講される大学院の授業を受講する学生が多くいるようでした。また、大学や学位のレベルによっては、正規の出願前に教授にコンタクトを取り、前もって受入許可書をもらう学生も、少なからずいるのも事実です。 こうした不安を感じてからは、色々な学習の機会を探すようになりました。「国内外のアクティブな学生たちと競争しなければいけない」という事実を受け止め、動き始めました。 まずは、自分に足りていないなと感じる能力を挙げて、それを身につけることができる学習機会を大学内外のコミュニティで探しました。以下、自分が実際に活用した学習機会です。 こうしたものに参加して、自分に足りていないなと感じていた能力を補う努力をしました。 このように、先述の英語の場合と同様に、自分がやるべきことがはっきりすると、不安は気づかないうちに消えている気がします。このケースでは、「競争率が高そうな海外大学院の入試、本当に大丈夫かな?」という不安が当初はありましたが、やるべきことがはっきりしてからは、それに集中できました。 あえて英語のケースとは違うことを強調するならば、不安はある程度必要だということです。楽観的すぎると、現実的な思考が疎かになりがちな気がします。不安に感じたら、その不安を掘り下げて、自分がコントロールできる部分に集中する原動力にするといいのかもしれません。 今回は、海外大学院進学の準備をする過程で私が感じた不安をまとめてみました。 他にも、 といった不安もありました。これは分量の問題で割愛しますが、どのケースであっても私が大切にしたことは「不安を感じるのは当たり前で、自分の心の中でそれを尊重しよう。そして、現実的に考えて、アクションを起こすことにつなげよう」ということです。 もちろん、これは数多くある不安に向き合う態度のうちの1つで、どの態度が正解か、という話では決してないと思います。不安の扱い方にも多様性があります。 なので、こういう考え方もあるのだな、と温かい目で見守っていただければ嬉しいですし、もし少しでも有益なことがあれば、本当に嬉しいです。