vol.1 IELTSスコアを5.0から7.0に!勉強法は?
vol.1 IELTSスコアを5.0から7.0に!勉強法は?

vol.1 IELTSスコアを5.0から7.0に!勉強法は?

交換留学や海外進学をする場合、語学力を証明しなければいけません。留学先での使用言語が英語の場合、よく登場する試験の1つがIELTS。

本記事では、IELTSスコアを5.0から7.0に引き上げた私の経験をシェアしていこうと思います。

コロナ禍で海外に行けない中、どのように日本国内で英語を勉強したかを中心にまとめています!

(参考)4技能ごとのスコアの伸び
・リスニング 5.0→7.0
・リーディング 6.0→8.5
・ライティング 5.5→6.5
・スピーキング 4.5→6.0

1. 公式テキストで問題の特徴を知る

私が使用したのは、”The Official Cambridge Guide to IELTS, Student’s Book with answers“。テキスト前半では、各技能ごとに出題される問題の特徴と解き方のコツが英語で説明されます。

テキスト後半では、模擬テスト8回分がついていて、テキスト前半で書いてあることを踏まえて、コツを実践形式で練習できるようになっています。

私は勉強の当初、つまりスコアが5.0の時から、このテキストに手をつけました。始める前は、「英語で書かれたテキスト」で英語を勉強するというのは、とてもハードルが高いと感じました。でも、結果的に良い選択だったと思っています。

というのは、頭で英語を日本語に置き換えて理解することを、諦めざるを得なかったからです。想像してください、問題だけならまだしも、設問や解説も全部英語です。日本語に直すのが面倒になってきます…。

そして、思い切って、日本語を挟むのをやめる努力をしました。APPLEというスペルを見て、「りんご」という直訳ではなく「赤い果物の写真」を頭に浮かべる要領です。

注意点は、このテキスト一冊では7.0に到達できないことです。特に、IELTSに登場する語彙はレベルが高く、語彙は別のテキストで体系的に学ぶ必要があると感じます。文章で出てくる新出単語を片っ端から覚えていくのも1つ手だと思いますが、プロが分析して重要な単語をピックアップしてくれている単語帳があるなら、それを利用する方が効率が良いと私は思います。

2. 単語帳で語彙力をつける

私は『実践IELTS英単語3500』を使いました。

私が拘ったのは、単語帳の使い方。意識したのは、語彙の学習には「とにかく暗記をする」段階と「使えるようにする」段階があると考え、それぞれの段階に必要な作業を必要なだけ行うことです。具体的な作業は以下です。

(2-1) とにかく暗記をする

作業1:テキストを見ながら音源を聴き、発音記号通りの正確な発音を練習して覚える
作業2:日本語を見て単語の意味を確認し、適当なノートに一度だけスペルする
作業3:例文を音読し、単語の意味を再確認し、単語のニュアンスも合わせて確認する
作業4:翌日新しい単語に進む前に、前日勉強した単語の音源を聴きながら、ノートに一度スペルする

作業1, 2, 3は、それぞれ意識するポイントが異なります。もし1日の勉強量を40単語と決めていたら、作業を変えながら同じ40単語を3回繰り返すということです。ここで大事なことは、1度目で完璧に覚えようとしないことだと思います。

例えば、完璧にスペルを覚えたいから、単語を書く回数を5回にしたとします。確かに記憶に残りやすくなるかもしれませんが、この作業にはリスクがあります。それは、3, 4日目あたりから5回も書くのが億劫になってしまって、1日40単語というノルマを継続できなくなる可能性があることです。1日の勉強量を100単語にした場合でも、同じことが言えると思います。

それならば、1周目は「定着やスピード」よりも「継続」を優先して、2周3周と繰り返すことで「定着」を補う方が、効率の良い学習だと思います。何れにせよ、自分が「面倒だな…」と感じない程度を理解することは、こうした暗記学習をする上で1つポイントではないでしょうか。

(2-2) 使えるようにする

(2-1) の作業を2, 3周すると、英単語を見てパッと意味がわかるようになってくると思います。次は、単語をライティングで使えるようにする練習です。

作業1:テキストを見ずに、音源を聴きながら単語をスペルする
作業2:テキストを見てスペルが正しいか確認し、間違えた単語に印をつけておく
作業3:例文を見て、単語のコロケーションを含めて、一度スペルする
作業4:翌日新しい単語に進む前に、前日スペルミスをしたものだけもう一度スペルする

コロケーションというのは、よく起こる単語の結びつきです。

例えば、「resistance = 反抗」という知識からもう一歩踏み込んで、「a resistance activity」という塊を意識する、という塩梅です。

ちなみに、作業1はリスニングの練習にもなります。IELTSのリスニングでは、聞き取った単語を解答で正しくスペルする問題が多く出題されるからです。


さて、あえて作業の流れを細かく書いてみましたが、これはほんの一例です。他にも様々な良い方法があると思います。

ただ、強調したいのは、闇雲に暗記を進めると、4技能満遍なくスコアを上げられないことです。例えば、「単語を見て日本語訳が出てくる」という状態は、リーディングで一定の効果が期待できるかもしれませんが、リスニングやライティング、スピーキングまで繋がるかというと、そうではないと思います。

やはり、作業の仕方に工夫が必要です。

3. オンライン留学で、ネイティブの視点を反映する

私が利用したのは、The University of British Columbia が提供する “Global Citizenship through English (GCE)“。4週間のオンラインプログラムで、火曜〜金曜の朝 8:00〜10:15 に授業がありました。

オンライン留学は、現地に語学留学するよりも費用が抑えられることが最大のメリットだと思います。また、学生であれば、午前中は英語を本格的に勉強して、午後は遊んだりアルバイトをしたりと、質の高い英語学習を普段のライフスタイルに組み込めるというのも、オンライン留学の魅力です。

一方、オンライン留学にはデメリットもあって、留学先の文化を深く知りたい、異文化を理解する力をつけたい、という需要は十分に満たすことができないと思います。その場合、やはり現地で滞在するのが一番です。ただ、裏を返すと、IELTSで6.5や7.0を取ることが目標であるなら、オンライン留学だけでも達成することは十分可能だということです。

最後に1つ、「ネイティブの先生に教わる」というのは、IELTSで7.0を取るためには不可欠です。というのも、ネイティブの感覚がなければ気づけないミス(miner mistakesと呼ぶみたいです)があるからです。

私の例だと、「〜するつもりだ」と言いたいときに “will” を使っていたところ、ある時ネイティブの先生から「その文脈で “will” は強すぎるから、”I am planning to~” にした方がいい」というアドバイスをもらったことがありました。「むずぅ!」と思いつつも、ネイティブの先生に教わって良かったなと思った瞬間でした。


さて、IELTSのために国内でできる勉強を見てきましたが、参考になる情報や言葉はありましたでしょうか。1つでもあれば、私は嬉しいです。語学の試験勉強、最初はなかなかハードルが高く感じると思います。

この記事がそのハードルを乗り越えることを少しでもお手伝いできれば、幸いです。